C-1000f'

コントロールアンプ

C-1000f

新開発LECUA1000を4基搭載した創業80周年記念のフラグシップモデル
発売:2006年7月   希望小売価格(税抜):¥ 2,000,000

ついにアンプ回路との一体化を実現したLECUA1000

1996年、コントロールアンプC-10に初めて搭載され、従来のアンプにおける音量調整機構の常識を覆したアルティメート・アッテネーター。C-1000fではこの仕組みとクオリティをさらにグレードアップするため、固定抵抗の切替機構を電子制御化した独自システムLECUA*を増幅回路にダイレクトに接続した「LECUA1000」を開発しました。アンプ基板は平面から立体へ、最短かつ高効率ルートを実現する為の3Dレイアウトを採用し、もはやアッテネーターとアンプを別の回路ブロックとして考える必要のない、コントロールアンプとしての究極のソリューションを実現しました。
また全てのチャンネルを個別に、かつ無劣化で音量制御できる「LECUA1000」の機能により、左右の音量バランスはもちろんのこと、アンバランス接続時のバイアンプ出力までも系統ごとにレベル調節可能です。全72ポイントの分圧抵抗部には、何度も試聴を繰り返して完成した1/2Wカスタム抵抗を採用し、ラインレベル専用に徹したC-1000fの高純度な信号伝送の実現に寄与しています。
*LECUA は Luxman Electric Controlled Ultimate Attenuator の略称です。

さらなる進化を遂げた高音質帰還回路ODNF2.4。

高次元の音楽再生を求め、信号と歪の関係を根本から見直して考案された独自の帰還回路がODNF*です。1999年ラックスマンはまず位相補正を必要としない超広帯域/ハイスルーレート/低歪の増幅回路を開発。従来の負帰還回路(NFB)では避けられなかった位相補正の排除に成功しました。また、NFBの在り方そのものにも着目し、出力から歪成分だけを増幅回路の最終段へフィードバック。NFBの仕組みを伝送される音楽信号から切り離すことで、初期スルーレートの速さと超広帯域を同時に獲得しています。さらに、一般的なNFB回路において低域に不自然なカラーレーションを与える要因となっていたDCサーボアンプをも回路から追放。これにより全帯域の音色が統一された自然な音楽再生を実現しています。
C-1000fではさらにODNF回路の初段を4パラレル化、2段目をパラレルすることで高S/N化を果たし、従来型と比較して大幅にパワーアンプドライバーとしての駆動能力を強化したバージョン2.4に進化を遂げました。
*ODNF は Only Distortion Negative Feedback の略称です。

Power Transformer

電源部には、パワーアンプ級の容量を誇るCI型電源トランス(パワーアンプB1000-fの電圧増幅段用と同クラス)と、6,600μF大容量ブロックコンデンサーの組み合わせによる、強力な電源供給回路を搭載。「パワーアンプドライバー」という理想を実現するための大規模なバックボーンを用意しました。また、伝送信号とは非同期の制御系には、他の回路ブロックへの動作影響を防ぐため、専用の電源トランスを搭載しています。

Power Regulator

C-1000fでは、ラックスマン独自のハイイナーシャ(高慣性)電源を構成。電源トランスのレギュレーション性能を高め、大容量のコンデンサーにより優れた瞬時供給能力を得るという手法で、フィードバック制御により小刻みに揺れる不自然な電圧変動をゆったりとした変動に変え、ミクロ単位ではほとんど電圧変動のない、自然な電源供給を獲得しています。

Print Circuit Board

全ての音声信号回路には、配線基板上の信号ラインを被覆するレジストを完全撤廃することで線間容量を極小に抑えた、ピールコート金メッキ基板を採用しました。配線パターンの銅箔は100μm厚を選択し、インピーダンスを低減した周波数劣化の少ない信号伝送を実現。ラックスマン伝統のラウンド配線パターンとあわせて、スムーズで高純度な信号伝送を実現しています。

Custom Parts

厳選されたカスタムパーツの全面投入は、あらゆる制約を排して開発されたフラグシップモデルの特権です。C-1000fでは、電源トランスや大容量のブロックコンデンサーにとどまらず、抵抗やコンデンサーなどのパッシブパーツから入出力端子に至るまで、高度な技術と感性でこだわりぬいたカスタムパーツ群を大量に投入しています。また、音楽信号の伝送にかかわる全ての電源系と信号系ラインには、6N-OFCワイヤーを採用しています。

Mechanical Construction

シャーシには、内部の主要パーツを全て天板から吊り下げ、効率的な振動制御を実現するアンダースラング構造を採用しました。この方式は外部振動の内部への伝達経路が遠く、小信号を扱うコントロールアンプやトランスポートなどに有利なメカニズムで、これまでにもCL-88やDP-07などに採用されています。さらにC-1000fでは、パワーアンプB-1000fにも採用されたループレスシャーシ構造を採用。シャーシ電流によるアースインピーダンスの上昇や発生磁界の影響を根本から隔絶しています。

External Equipments

新素材カッパーアロイ製RCA入出力端子や、アニール処理された頑強なACインレットの装着、電源極性の統一に便利なラインフェイズセンサーの搭載など、信号と電流のスムーズな伝送を実現し、音質のより一層の向上を図るための機能と装備を追及しました。また、他の機器との電源連動に便利なリモート出力端子も装備しています。

Function Display

本体前面の中央部には、視認性に優れたディマー機能付のFLディスプレイを搭載。音量や、現在選ばれているファンクションをリアルタイムに表示することができます。

Exterior Design

フラグシップにふさわしい、美しく精緻な意匠もC-1000fの魅力です。パワーアンプB-1000fに通じる周囲にラウンド処理を施した精密感のある外装は、50mm厚のアルミ無垢材から削り出した迫力のフロントパネルを大きな特徴とし、構造ネジを内部におさめたデザインコンシャスな意匠を実現しました。またコントロールアンプとして最もユーザーに近いインターフェースであるボリュームノブには、音量変化のフィーリングやノブの質感にこだわった大型フライホイール付きメカニズムを採用。高精度の軸とジャーナル軸受け間をオイルでフロートし、振動に強く精度感のある操作性を実現しています。

Remote Controller

高級感あふれるオールアルミ製のオリジナルリモートコントローラーを標準装備。表面仕上げやボタンの感触などを、精密機械加工により徹底的に追求した、C-1000fの音質クオリティに相応しい重量感あるリモートコントローラーです。

Power Cable

あらゆる音楽の場面で、常に必要十分な電源エネルギーを供給する役割を担う電源ケーブル。C-1000fでは、パワーアンプB-1000fの開発時に生まれた高品位なオリジナルケーブルJPA-20000を標準添付しています。

スペック

入力感度/入力インピーダンスアンバランス 334mV/50kΩ
バランス 334mV/100kΩ
出力/出力インピーダンスアンバランス 定格1V/510Ω 最大4.1V
バランス 定格1V/1020Ω 最大8.2V
全高調波歪率アンバランス 0.0017%(20Hz~20kHz)
バランス 0.0007%(20Hz~20kHz)
周波数特性5Hz~20kHz(+0、-0.1dB)
1Hz~118kHz(+0、-3.0dB)
S/N比アンバランス 124dB(IHF-A)
バランス 127dB(IHF-A)
入力アンバランス (LINE1~3) 3系統
バランス (BAL1~3) 3系統
出力アンバランス (LINE1、2) 2系統
バランス (BAL1、2) 2系統
電源電圧AC100V(50/60Hz)
消費電力28W(電気用品安全法)、2.3W(スタンバイ時)
最大外形寸法440(幅)×134(高さ)×429(奥行き)mm
重量23.0kg
付属装置[フロントパネル]
オペレーション・スイッチ、オペレーション・インジケーター
スタンバイ・インジケーター、インプット・セレクター
音量アッテネーター、ドットマトリクスFLディスプレイ
出力モード・インジケーター、バランス位相切替インジケーター
[リアパネル]
メイン電源スイッチ、シグナル・グラウンド端子
リモート出力(2系統)、ラインフェイズセンサー、ACインレット
リモコン機能オペレーション、インプット・セレクター
音量アップ/ダウン、ミュート、出力モード、バランス位相切替
ディマー、チャンネル・プリセット、設定値アップ/ダウン、決定
付属品リモコン、リモコン用電池、電源ケーブル(JPA-20000)
オーナーズマニュアル、保証登録書、安全上のご注意
※規格および外観は予告なく変更することがあります。

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