CMX-200'

パワーアンプ

CMX-200

100W×2ch デジタルパワーアンプ。クロスオーバー内蔵
発売:2006年6月   希望小売価格(税抜):¥ 150,000 (発売当時)

音にこだわりぬいたラックスマンの80余年の歴史。ホームオーディオで培われたあらゆる技術と感性を基に、カーオーディオにおける新たな感動のステージに挑む、フルエンシーデジタル方式のコンパクト・パワーアンプCMX-400/CMX-200。車という過酷な再生環境において、より高純度で生々しい音楽の再現を求め、細部に至るまでのラックスマンポリシーを貫きながら、コンパクトなボディを実現。極上の音とともに走る夢がいま叶えられる。

伝えたいのは音楽の瑞々しさ。独自のフルエンシー波形補完方式。

多くのカーオーディオ・システムにおいて、ヘッドユニットから取り出すことのできるサンプリング周波数44.1KHz/16bitのCDフォーマットでは、特性上20KHzを超える音声帯域は記録されていません。その結果、再生される音楽が、多くの人の耳に不自然な感じを与えることがありました。
本来、その音域は音楽の雰囲気を伝え、聴く人の耳に心地よい響きをもたらすものです。オーディオに携わるエンジニアにとって「失われた音域とそのディテール」を補い、いかに原音に忠実な形を復元するかが、CD登場以来の大きな課題でした。
ラックスマンは、長年に渡りこの技術テーマに取り組み、フルエンシー理論に基づいたまったく新しい信号補完技術、フルエンシーデジタル補完フィルターを開発しました。フルエンシー理論とは、デジタルデータを独自の関数で補完する画期的な情報理論で、これをオーディオ分野に応用することで、帯域制限のかかったデジタルデータから、連続的なアナログ波形を再生成する事に成功。CDフォーマットの限界を取り払い、妥協のない原音再現を追求するラックスマンならではのこだわりで、デジタル音源再生の可能性が大きく広がりました。

高精度デジタル+高純度アナログのハイブリッド設計。

CMX-400/CMX-200は、コンパクトなボディの中に音質的に妥協することのない伝送系を実装するため、高精度なデジタル回路と高純度なアナログ回路を理想的な形で融合したハイブリッド設計を採用しました。入力された信号は情報の劣化を防ぐため、電子ボリューム等を使用せず、音質を考慮したアナログ方式のボリュームによってレベル調節されます。次段で96KHz/24bit A/Dコンバーターによりデジタル化されたデータは、フィルタリングやフルエンシー波形補完など32bitの高度な信号処理を施され、効率の高い電流増幅とシンプルなLCフィルターによって高品位なアナログ波形に再生成されます。CMXは、デジタルとアナログによる高次元なハイブリッド構成で、完全アナログ・ディスクリート回路方式のフラグシップCMシリーズに並び立つ、パワーアンプとしての新たな価値観を提案します。

音源のポテンシャルを伝えるフルエンシーデジタル増幅。

ハイフォーマットでA/D変換された高密度な音楽信号の瑞々しさを失うことなく、スピーカーの動作可能帯域に合わせた周波数分割や、波形補完を行うのが32bit信号処理ブロックです。アンプとしての全ての機能をワンボディで実現すべく、スピーカーのマルチウェイ構成もにらんだ、全帯域対応のデジタルLPF/HPFを増幅回路の前段に、CMXシリーズの音質的心臓部ともいえる96KHzサンプリング対応のフルエンシーデジタル・コントローラーを後段に搭載しました。CDフォーマットの限界により失われてしまった音楽本来のなめらかさを補完し、限りなく原音に近づいたその波形を最終段のデジタル増幅により、最大100W/4Ω/chのパワーでスピーカーを力強くドライブ。ヘッドユニットのポテンシャルを最大限に引き出し、緻密でありながらしなやかな、透明感のあるサウンドを実現します。

圧倒的なパワースケールを実現する大容量電源ブロック。

オーディオアンプとしてのクオリティとパワーを根底から支えるのが、全てのエネルギーの源となる電源回路です。CMX-400/CMX-200では、試聴を繰り返して完成した電源トランスと電解コンデンサーを採用し、瞬時の電流供給にも余裕を持って対応する、大容量の電源ブロックを搭載しました。フラグシップであるCMシリーズ同様、回路構成は2チャンネルごとの完全独立タイプとし、ブロック間の相互干渉も極限まで排除しています。音楽の持つ、広大なダイナミックレンジに速やかに反応する底力をお楽しみください。

コンパクトな筐体設計が生んだ新たな価値観。

走ることを主目的とした車の中に、高品質なリスニングルームを作ることがいかに困難なことか。CMXシリーズは永遠の課題ともいえるその難問にひとつの回答を用意しました。それはインストール場所を選ばないコンパクトな筐体や、車の運転性能を損なうことのない軽量設計です。外来振動や電気的なノイズからデリケートな増幅回路を守る強固なシャーシは、増幅効率の高い※フルエンシーデジタル増幅の採用により、車室内の静粛性を圧倒的に高めるファンレス構造を実現しました。
※単位出力あたりの消費電力はCMシリーズに対して20%減

妥協無きクオリティを込めたオリジナル・カスタムパーツ。

カーオーディオにおけるハイエンド・ラインアップであるCMシリーズから、音質におけるすべてのノウハウを継承したCMX-400/CMX-200。その卓越したクオリティを実現するのは、電源部に搭載された大容量電解コンデンサーをはじめ、電源トランス、コイル、抵抗器など、部品の素材選択から調合方法にまで、エンジニアがこだわり抜いたオリジナル・カスタムパーツの数々です。

インストール後の満足感を高める仕上がりへのこだわり。

CMXシリーズを所有する喜びは、再生される音楽のクオリティのみにとどまらず、そのコスメティックな外観にも及んでほしい。ラックスマンは外装パーツの仕上げにもこだわり、ていねいなブラスト処理の施された5mm厚のトップパネルや、頻繁に操作することのない調整スイッチ類をカバーするアルミ削り出しデコレーションパネルを2枚※装備するなど、オーナーの満足感を高める演出も万全です。
※デコレーションパネルはインストールのレイアウトに合わせ、縦置き用、横置き用の2枚を付属

ハイエンドオーディオ機器としての厳格な生産工程を経たメイド・イン・ジャパン品質。

ラックスマンの全製品は、厳格な生産工程と品質管理工程を経て作り上げられます。細部にまでこだわりを貫徹するために生産はすべて日本でのみ行い、ほとんどが熟練クラフトマンによる手作業。品質管理は、専用の装置を使い、振動対策/温度対策/漏洩ノイズ対策など、あらゆる環境下でベストな状態を維持できる製品作りを目指しています。製品の意匠や音質など、すべてにわたって貫かれたブランド・フィロソフィーを守り抜くため、敢えて時代の流れに逆行する生粋のメイド・イン・ジャパンであることにこだわり続けます。

フィルターワークを駆使した多彩なスピーカー環境の構築。

CMX-400/CMX-200の真骨頂は多機能な内蔵フィルターを使いこなしてこそ。位相回転の発生しない高精度なIIRデジタルフィルターが実現した、28Hz~12.5KHz(100ステップ※1)という可聴帯域のほとんどをカバーする広いカットオフ周波数を駆使することにより、高品質なスピーカーを複数マウントした多彩なマルチウェイドライブの環境が、簡単な操作で構築可能です。同時に設定可能※2なLPF/HPFや、複数台のCMXシリーズを連結可能とする入力信号のスルー出力機能、サブウーハー用のモノラルミックス機能など、フロント2ウェイはもちろん、3ウェイマルチ、3ウェイ+サブウーハーなどの様々なシステムを実現する楽しみを提供します。
※1 オクターブを12等分した平均律の音階をカットオフ周波数として採用しているため音楽的なフィルター出力が選択可能
※2 ミッドレンジスピーカー用のBPFとしても動作可能


ラックスマン・デモカー(メルセデスベンツCLS)

スペック

製品名CMX-400
連続実効出力65W×4ch(4Ω)
最大出力100W×4ch(4Ω)
入力感度/
インピーダンス
0.5V/24kΩ
S/N比105dB以上
全高調波歪率0.24%以下(4Ω、1kHz)
周波数特性20~20,000Hz(+0、-1.0dB)
バッテリー電圧DC12V
消費電力384W(32A、4Ω、定格出力)
16.8W(1.4A、無信号)
消費電力384W(32A、4Ω、定格出力)
16.8W(1.4A、無信号)
外形寸法397(幅)×57(高さ)×230(奥行き)mm
重量4.6kg(本体)
レベル調節各チャンネル独立
ローパスフィルター/ハイパスフィルター2チャンネルごと独立ON/OFF、L/Hレンジ切替、28Hz~784Hz(Lレンジ)、415Hz~12.5kHz(Hレンジ)、-12dB/oct、100ステップ
チャンネル分岐切替ストレート/マルチウェイ用分岐、
スルー出力機能
チャンネルミックス隣接チャンネルのモノラルミックス機能
付属装置RCA入力端子、スピーカー出力端子、リモート端子、グラウンド端子、
バッテリー端子、ヒューズ、スルー出力端子(CMX-400は入力兼用)
付属品縦置き用デコレーションパネル、取り付けブラケット、取り付けビス、
六角レンチ、フェライトコア、取扱説明書、保証登録書
※規格および外観は予告なく変更することがあります。

ダウンロード