EQ-500'

真空管フォノイコライザーアンプ

EQ-500

全段真空管による無帰還CR型増幅回路を採用した真空管フォノイコライザーアンプ
発売:2015年04月   希望小売価格(税抜):¥ 500,000 (2022年11月 価格改定 ¥530,000)

音楽の振動と共鳴を途切れることなく記録したアナログレコード。その絶え間なく続く音の物語を蘇らせることが、アナログ再生の愉しみといっていいでしょう。フォノイコライザーアンプEQ-500は、音楽の持つ息遣いを彩り豊かに再現するため、増幅素子として全段に真空管を選択しました。フロントパネルには、アナログ再生の醍醐味を堪能していただける細かな調整機能や切り替え機能の数々をレイアウトし、メカニカルな存在感と機能美を追求しました。アナログ再生をじっくり味わうためのメニューを提案し、記憶の中にある自分だけの音の理想へと自在にアプローチできるラックスマンの自信作、EQ-500の登場です。

趣味性の高い全段真空管式フォノイコライザー

フォノイコライザーアンプは、増幅する信号の性質や繊細さから数ある増幅系の中でも特殊な性格を持っています。その独自性ゆえに、これまで様々な回路方式や素子を用いた製品が 設計され、愛好家を魅了してきました。EQ-500では、現在でも高い評価を受ける80年代のCR型の銘機E-06の回路技術や音楽性を新たに磨き上げ、さらに増幅素子を全て真空管にすることで、アナログディスクに刻まれた音楽の息吹を引き出します。

RIAA専用の無帰還CR型増幅回路

EQ-500は、初段と次段回路に低インピーダンスや低歪、真空管の長寿命化などのメリットを持つSRPP回路(Shunt Regulated Push-Pull)、そして終段回路にパラレル構成によりさらなる低インピーダンス化を図る、カソードフォロア回路を採用した全段真空管による無帰還CR型イコライザー回路を搭載。リニアな特性と素性の良さが裏付ける優れた音色が特徴のCR型回路は、パーツの品位や精度によって音質が大きく左右されますが、ラックスマンは半世紀以上に渡る真空管アンプ作りで蓄積されたノウハウと、吟味した高性能パーツの投入により、高品位なアナログ再生を実現しました。また、微細なアナログ信号をノイズや磁界の影響から守るため、主要部を強固にシールドしながら、シャーシ電流によるアースインピーダンスの上昇や発生磁界の影響を隔絶したループレスシャーシ構造を採用しました。

薄型筐体にアナログメーター装備

コントロールアンプ上にも設置可能な薄型筐体を採用し、ブラスターホワイト仕上げのフロントパネルに、出力レベルをモニターする感度切り替え付き針式アナログメーターや、趣味心をくすぐる多数の制御スイッチをレイアウトしました。

スロバキアJJ製真空管の採用

すべての真空管には、高い品質と性能に定評のあるスロバキアJJ社製を選択。真空管ソケットは堅牢で低い接触抵抗値を保つタイト製金メッキタイプを採用しました。また、整流管とチョークトランスにより増幅回路に安定した電圧を供給します。

カートリッジに最適化する負荷調整

使用するカートリッジの特性に応じた6段階(0/50/100/150/200/300pF)の負荷容量切替機能と負荷インピーダンス可変機能(30k~100kΩ連続可変)を装備し、カートリッジが持つ本来のポテンシャルを最大限に引き出します。

大型出力トランスと4基のMCトランス

真空管製品の音質や性能を決定づける役割を持つ大型出力トランスやM C 昇圧トランスには、小信号への応答性の高いスーパーパーマロイ製を採用。さらに、MC昇圧トランスは左右と2 段階のゲインを独立させ計4基搭載しています。

多彩なコントロール機能の数々

再生するレコードの信号電流でカートリッジをなじませ消磁するアーティキュレーター機能のほか、3段階のゲイン切替、アンバランス/バランス出力切替、バランス位相切替、モノラル、ローカット、ハイカット機能をフロントパネルに配置しました。

オリジナル・カスタムパーツの採用

カップリングコンデンサーは艶と粘り強さのある音色に定評のある独ムンドルフ社製。各回路の主要部には、OFC製の内部配線を始め、高音質と高信頼性を両立したオリジナル・カスタムパーツをふんだんに採用しました。

高剛性インシュレーターと電源ケーブル

アルミニウム無垢材から削り出した高剛性インシュレーター・レッグが微細な信号を扱う回路内部への振動伝達を抑制。また、電源ケーブルは、ラックスマンのリファレンスであるOFC極太線ノンツイスト構造のJPA-10000が付属します。

スペック

回路方式SRPP、終段カソードフォロア、無帰還CR型イコライザー (RIAA)
使用真空管ECC83×4本、ECC82×2本、EZ81×1本
入力感度 (1kHz、ゲイン切り替え36dB時)MM 4mV、MC high 0.44m V、MC low 0.18mV
入力インピーダンスMM 30kΩ~100kΩ (可変)、MC high 40Ω、MC low 2.5Ω
定格出力 / 出力インピーダンス250mV / 850Ω
利得 (1kHz、ゲイン切り替え36dB時)MM 36dB、MC high 55dB、MC low 63dB
最大許容入力 (1kHz)MM 300mV、MC high 34mV、MC low 13mV
RIAA 偏差MM / MC high / MC low 20Hz~20kHz (±0.3dB)
全高調波歪率0.07%
S / N比(IHF-A)MM 76dB、MC high 75dB、MC low 74dB
チャンネルセパレーション(10kHz)65dB
入力アンバランス 3系統
出力アンバランス 2系統、バランス 1系統
電源電圧AC100V (50 / 60Hz)
消費電力47W(電気用品安全法の規定による)
外形寸法440(幅)×92(高さ)×397(奥行き)mm
奥行きは前面ノブ5mm、背面端子12mmを含む
重量12.5kg(本体)、15.2kg(標準梱包)
付属品電源ケーブル(JPA-10000i : 極性マーク付)
※規格および外観は予告なく変更することがあります。
※本製品に付属する電源ケーブルは、JPA-10000から、JPA-10000iに変更されました。(2020年度の生産分より順次)

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