L-509fSE'

プリメインアンプ

L-509fSE

ワンボディにセパレートアンプのクオリティを詰め込んだオールアナログプリメイン
発売:2002年月   希望小売価格(税抜):¥ 550,000 (発売当時)

グールドのバッハ、フルトヴェングラーのベートーヴェン、カラスのヴェルディ。往年の名匠たちには、時代を画する名盤があります。ゆるぎない絶対域に君臨しながらも、しかし彼らはそこに安住せず、みずからをふり絞るようにして、さらなる高みへと挑む。まさに一期一会のスペシャルエディションとも言える名演が、そこに生まれたのです。
遙かな頂きの、さらにその上をゆく最高峰へ。L-509fでインテグレーテッドアンプの至上に到達したラックスマンを、新たなL-509fSEの開発へとかき立てたもの。それはまだ見ぬ表現の可能性をそこに確信したからにほかなりません。
L-509fSEは、セパレートアンプを指向したフラッグシップモデルL-509fの在り方をさらに押し進め、まさに"ワンボディ・セパレート"のクオリティを追求。特にパワーアンプドライバーをというコンセプトによりプリ部の駆動能力を向上するとともに、全回路の見直し、各パーツの選別、音質、そして意匠の品位に至るまで徹底した再検討を行い、無類の完成度へと結実させました。スペシャルエディションにふさわしい斬新なブラスターホワイトのフィニッシュをまとった真のハイエンド・インテグレーテッドアンプ。ラックスマンの新たな最高峰が、ここに誕生します。

躍動感に直結するパワースケールを求めて、240W+240W(4Ω)を達成

音楽の生命感を劇的に再現するドライバビリティを追求するため、L-509fSEは低インピーダンス負荷時の優れた駆動能力を実現。3パラレル・プッシュブル・パワートランジスタの採用により、160W+160W(8Ω)、240W240W(4Ω)という底知れぬドライブ能力を達成しました。さまざまなスピーカーの個性を引き出し高品位な音楽再生へと昇華します。

定評のODNFをバージョンアップし、最新の音質チューニングを実施

音楽信号の通過経路から位相補正回路やNFBを追放し、歪成分のみを音楽信号から分離してキャンセルするODNF(OnlyDistortionNegativeFeedback)回路は、ラックスマン「f」シリーズの核心をなす画期的なオーディオテクノロジーです。L-509fSEでは、パワーアンプブロックにODNF回路の第2世代となるODNFVer.2を採用。スタインウェイの豊潤な余韻、ストラヴィバリウスの高貴な艶、それぞれの音のニュアンスを鮮明に再現するための、瞬発力あふれる初期スルーレート特性にさらに磨きをかけました。こうした回路技術の進化をベースに全回路の徹底した見直しを図っています。

プリアンプ部はODNFタイプのパワーアンプドライバー機能を徹底

ラックスマンのコントロールアンプには高品位な入力セレクトやボリュームコントロール機能だけでなく、パワーアンプドライバーとしての大切な役割があります。すなわち、パワーアンプが理想的な駆動をするための信号の条件を整えること。L-509fSEのプリアンプ部は、ODNFタイプの回路構成によりセパレートアンプに匹敵するパワーアンプドライバーをディスクリートで搭載しました。みずみずしい音楽の躍動感、生命力あふれる音の力強さに、従来のプリメイン領域を超えた音楽再生の世界を体験するでしょう。

メインボリュームには究極のアルティメイト・ボリュームを採用

一般的なボリュームコントロールは接点の迷走電流や接点材質による歪みの問題が指摘されてきました。L-509fSEはコントロールアンプC-9IICustom/C-8fに搭載され絶大な評価を受けている超低歪率・高剛性構造のアルティメイト・ボリュームを採用。L/R両チャンネルの連動誤差±0.5dB以内(0~95dB)、最大減衰量-120dB以下という高性能を凝縮し、音楽ソースの情報をスポイルすることなく究極のボリューム・コントロールを実現しています。

音楽の情報量を損なわないダイレクト駆動のセレクタ。

L-509fSEの各種ファンクションセレクタは、オーディオ専用の高品位なリレーを採用し、余計な機構を介さないダイレクト駆動による操作を実現しました。リレーの接点は接触面の特殊加工技術によって、接触抵抗値を極限まで抑制。音楽の情報量をいささかも損なわずに、ファンクション切り替えを行うことができます。

ワンタッチでプリ・パワーを分離、多様なシステムアップに対応。

将来のシステム発展を視野において、プリ・メイン分離型の設計を採用。プリ部とメイン部のそれぞれの機能を独立させて活用でき、他のパワーアンプやコントロールアンプと組み合わせてセパレートシステムへとグレードアップできます。また、パワーアンプを追加することで、バイアンプやマルチアンプ方式へと拡大も可能。L-509fSEは、このプリ・メイン回路の分離をフロントスイッチひとつで容易に行うことができます。

高純度な音楽再生を直感させるブラスターホワイトの精緻な意匠。

スペシャルエディションに賭けた開発者の情熱が、L-509fSEの精緻な意匠にも託されました。外観デザインは従来のインテグレーテッドアンプ「f」シリーズを一新し、高級感あふれるブラスターホワイト・フィニッシュを特別に採用しました。高純度な音楽再生を思わせる美しい白銀の容姿に、また高品位な操作感を得る質感に、まさにスペシャルな存在価値を実感されることでしょう。

随所に注ぐ徹底したこだわりがスペシャルエディションの真価に結実。

■ 音楽信号に直接影響を及ぼす部分には、高純度な6Nグレードの配線材を採用。
回路のインピーダンス特性を大幅に向上しています。

■ 電源トランスの容量をL-509fよりさらにアップし、700VAのハイ・レギュレーションタイプを採用。
刻一刻と変化する音楽の表情に呼吸を合わせた瞬時の電源供給に対応します。

■ スピーカー端子は口径が大きく、バナナプラグやYラグ端子にも対応する新規開発の大型スピーカー・ターミナルを装備。
ハイエンドにふさわしい高品位なケーブルの接続に対応します。

■ 出力部には、大容量リレーをパラレル接続することでダンピングファクターを大幅に向上。
広大なダイナミック・レンジを包括し、音楽をありのままの姿で解放します。

■ アンプ回路基板には、容量成分を極小化したFR-4ガラスエポキシ樹脂材を採用。絶縁性が高く、各回路基板ごとの相互干渉を大幅に削減することに成功しました。

■ L-509fSEは保証期間を通常の2年から5年に延長。
スペシャルエディションとしてのクオリティに対する自身の証として、長期にわたってユーザーのオーディオライフをサポートします。

スペック

連続実効出力160W+160W/8Ω
240W+240W/4Ω
全高調波歪率8Ω、1kHz
8Ω、20~20kHz
入力感度・インピーダンスPHONO
(MC)
出力電圧REC/PRE-OUT
S/N比(定格出力)PHONO
(MC)
周波数特性PHONO
LINE
付属装置 電源スイッチ、インプット・セレクター、モニタースイッチ、フォノMCスイッチ、レコーディング・スイッチ、スピーカー・スイッチ、モード・セレクター、トーン・コントロール、バランス・コントロール、ボリューム・コントロール、セパレート・スイッチ、ラインストレート・スイッチ、メーター・ライト・スイッチ、フォン・ジャック、パワーオンインジケーター、プロテクション・インジケーター、シグナル・グラウンド、コアキシャル入出力端子、バランス入力端子、スピーカー出力端子、ライン・フューズ・センサー、ACインプット、ACアウトレット(UNSWITCHED:2個 TOTAL 300W max )
消費電力 310W(電気用品安全法の規定による)
外形寸法 467(幅)×179(高さ)×435(奥行き)mm
重量 28.5kg
※規格および外観は予告なく変更することがあります。