よくある質問

技術解説

  • Q. 主要機種のダンピングファクターはどれぐらいですか?
    A. 2020年現在のプリメインアンプ、パワーアンプのダンピングファクターは以下の通りです。

    • L-509X=370
    • L-590AXII=320
    • L-507uXII=260
    • L-550AXII=200
    • L-505uXII=210
    • M-900u=710
    • M-700u=350

    ダンピングファクターについての解説は、質問 「ダンピングファクター(DF)とはどのような意味ですか?」をご参照ください。
  • Q. パワーアンプドライバーとはどのような意味ですか?
    A.

    ラックスマンでは、コントロールアンプ(プリアンプ)の役割として、ソースの信号を整え、インピーダンスを充分に下げてあげることで、伝送時のクオリティを上げていく必要があると考えています。よって、プリアンプ回路においても単なるバッファーの役割だけではなく、一定のゲインと電流増幅の仕組みを持たせることで、後段であるパワーアンプを積極的にドライブしていこうという思想が実現されているのです。

  • Q. プリメインアンプとセパレートアンプの音質の違いは?
    A.

    プリメインアンプからセパレートアンプにシステムをグレードアップされる方は、当然様々な音質の向上を期待されることと思います。まずはプリ回路、パワー回路がそれぞれ完全に独立した電源や回路ブロックにて構成されることで、微弱電流を扱う箇所とそうでない箇所が明確に分かれ、お互いの影響を隔絶できる部分に大きな質的効果が見込めます。さらに筐体に大きさの余裕が生まれることで大容量のパッシブパーツ(抵抗やコンデンサ)を使用することが可能となり、音質的にもより大胆に踏み込んだチューニングが実施できるメリットがあります。それ以外にも端子や筐体の仕上げにもコストがかけられるようになり、あらゆる意味でのグレードアップが図られることとなります。

  • Q. BTL(ブリッジ)接続とはどういう意味ですか?
    A.

    BTLとはBalanced Transformer Lessの略で、M-70fやCM-20000(カー用)などのステレオパワーアンプの2つ(LとR)のスピーカー出力をブリッジ配線してハイパワーなモノラルパワーアンプとして使用する接続方法です。
    ラックスマンのステレオパワーアンプではBTLスイッチをONにし、左(L)チャンネルに信号を入力すると、右(R)のチャンネルには内部で作られた左(L)チャンネルの逆相信号が入力され、スピーカー出力の+同士をスピーカーに接続(L出力の+をスピーカーの+、R出力の+をスピーカーの-)することで実現できます。
    電源の余裕度によりますが、理論的には出力電圧は通常接続時の2倍(電力(W)は4倍)得られます。
    音質的には、回路のグラウンドに出力の信号電流が流れないことによる、アンプの帰還ラインの混変調歪の低減と、出力電流による電源の変動が±で逆相に発生することで、それらが完全に打ち消しあい、変動が全く無い理想的な電源とみなせる、などのメリットがあります。対して、音楽信号の経由する回路規模が倍になることで、音の瑞々しさが失われがち、という意見もあり、ステレオパワーアンプを2台使用するときには常にバイアンプ駆動にするかBTL駆動にするかで楽しい悩みは尽きません。

  • Q. ダンピングファクター(DF)とはどのような意味ですか?
    A.

    ダンピングファクター(DF)の数値はアンプのスピーカーに対する制動力の性能をあらわしています。
    具体的には、アンプの出力インピーダンスがスピーカーのインピーダンスに対して、どれだけ小さいかを数値にしたもので、例えば8Ω負荷時のダンピングファクターが100のアンプの出力インピーダンスは8Ω÷100=0.08Ωとなります。ダンピングファクターの値が小さいと、アンプからスピーカーに送り込んだ音楽信号の電流が逆起電圧を発生させ、それによってスピーカーがまた振動してしまうという現象を引き起こしてしまいます。いわゆる「たるんだ低音」という表現がされるとき、この原因による場合があります。ダンピングファクターの優れたアンプでは、充分に出力インピーダンスが小さいため、スピーカーが再度振動することによるだぶつきが発生せず、本来音楽に含まれていない余計な余韻の無いしまった低音を出すことができるわけです。

  • Q. バランス(XLR)接続とアンバランス(RCAピン)接続のどちらが音がいいのですか?
    A.

    元々バランス(XLR)接続は機器間を離して設置しなければならない環境(録音スタジオやコンサート会場など)で使用されているノイズ対策用の配線方法です。HOTとCOLDの反転した2つの信号を同時に伝送し、機器の受け側で伝送時に加わった外来ノイズを打ち消すことで配線を長く引き伸ばすことが可能となります。
    一般の家庭では例えばコントロールアンプとパワーアンプを離れた箇所に設置する場合などに有用ですが、現在ではバランス用のミキシングアンプを経由することでの独特の音の厚みを求める方などに、上記の環境以外でも利用されることが多いようです。
    ラックスマンでは音質や音色の両面から、プレーヤー→プリ→パワーといった機器間の配線を、バランスかアンバランスのどちらかに統一していただくことをおすすめします。

  • Q. バイワイヤリング接続にすると音質はどうなりますか?
    A.

    低域と高域に別々の入力を持ったスピーカーに、それぞれスピーカーケーブルを配線することで、低域を担当するユニットの発生する逆起電力の悪影響が高域側に及ばなくなり、定位や解像度などの音質的向上が得られる可能性があります。

  • Q. XLRバランス端子の配線は何番ピンがHOTですか?
    A.

    ラックスマンのバランス端子を装備した全ての機種は、下記の配線となっております。
    1番ピン:グラウンド(G)
    2番ピン:コールド(-)
    3番ピン:ホット(+)
    なお、コントロールアンプの全ての機種、一部のパワーアンプ、プリメインアンプでは2番ピンと3番ピンを入れ替えるINVERTスイッチが装備されていますので、配線の異なる他社製機器と接続するときに便利です。

  • Q. 純A級アンプとはどういう意味ですか?
    A.

    増幅回路において、常にトランジスターを動作領域とするためのアイドリング電流を流し続ける回路方式です。それぞれの出力素子が完全な波形増幅を行なうため、B級方式と比べて、クロスオーバー歪が原理的に発生しないなどの方式上のメリットがありますが、それよりも独特の中高域の艶や深みのある音質が、古くから支持され続けています。
    最近では1994年のL-580以来11年ぶりとなるL-590AとL-550Aが、新時代の純A級アンプとして大きな話題を呼んでいます。

  • Q. フォノイコライザーアンプE-1のアーティキュレーター・ポジションとは何ですか?
    A.

    カートリッジの消磁機能を普段良くかけるレコードを使用して行なうモードです。
    インピーダンス切り替えスイッチをこのポジションにして音楽を再生すると、カートリッジの再生能力がその音楽に最適になじんでいき、特性を最大限に生かすことができるようになります。詳しくは製品詳細ページをご覧ください。

  • Q. ラインフェーズセンサーとは何ですか?
    A.

    ACインレットに差し込む電源ケーブルの極性をネオン管の点灯/消灯で検知する機能です。
    電源ケーブルをコンセントに接続した状態で、センサーの金属部に指で触れ、ネオン管が消灯していればACの極性が正しい状態です。点灯しているときはACプラグを差し替えて正しい向きに合わせてください。
    また、家庭内の屋内配線の状況により、ACプラグの向きに関係なく点灯(または消灯)してしまう場合がありますが、異常ではありません。

  • Q. トランスの容量はどれぐらいですか?
    A.

    電源トランスの容量は、機種ごとにその定格出力や低負荷への対応度などにより様々です。代表的な機種の容量は下記のとおりです。
    B-1000f:2,400VA、M-8f:800VA、M-7f:530VA
    L-509fSE:700VA、L-590A:680VA、L-550A:540VA

  • Q. ODNFとはどういう意味ですか?
    A.

    Only Distortion Negative Feedbackの略で、優れた特性の裸アンプに、出力と入力の差分により検出された歪成分だけをフィードバックする高性能な帰還回路です。
    1999年にカーオーディオ用パワーアンプCM-2100に初採用され、その後2000年にコントロールアンプC-7f、パワーアンプM-7fへの搭載で高評価を得ました。2006年現在、バージョンは2.4に進化し、ラックスマンのアンプ製品を支える大切な基幹技術となっています。

  • Q. LECUAとはどういう意味ですか?
    A.

    Luxman Electric Controlled Ultimate Attenuatorの略で、2003年に発売されたコントロールアンプC-70fに始めて搭載された高純度電子制御アッテネーターです。
    その後改良が続けられ、CU-80に搭載されたウェイティングマトリクス方式のLUCUA-WMや、フラグシップコントロールアンプC-1000fに搭載されたアンプとの一体化システムLECUA1000へと技術は受け継がれています。

  • Q. ラックスマンの製品の音質の特徴は?
    A.

    ラックスマンでは「趣味のオーディオ」を実現するため、性能のみにとらわれず、音楽を深く楽しむためのツールとしてのオーディオ機器を開発しています。
    ごく短時間に意識を覚醒するような刺激的な音質ではなく、長時間の音楽鑑賞に適した自然でリラックスのできる聴き疲れのしない音質を目指しています。